台風が抜けた翌朝、空は晴れて気温はぐんぐん上がる。家や事業所は停電でエアコンが止まり、床には泥。ここから始まる片付けが、ちょうど熱中症の起きやすい条件と重なります。
この記事では、台風や豪雨の「あと」に起きる熱中症を、片付けの工程・停電中の冷却・台風前の準備の3方向から整理しました。国が2026年4月に出した災害時の熱中症対策の周知文と、2025年6月施行の職場の熱中症対策の義務化も踏まえています。
こんな方に向けて書いています
- ・浸水や停電の後の復旧作業に、従業員を出す立場の現場責任者・総務担当
- ・夏から初秋の台風に備えて、自宅や実家の片付けの段取りを考えたい
- ・停電中の暑さ対策として、ポータブル電源の容量で迷っている
この記事の結論
- 1台風のあとは「台風一過の暑さ」「停電・断水」「防水装備での重作業」が重なり、いつもの夏より熱中症の条件がそろいやすい。
- 2片付けは朝夕に寄せ、暑い時間帯は休む。2人以上で互いの顔色を見て、作業前の体調確認を欠かさない。
- 3長靴・ウェーダー・マスクは熱がこもる装備。必要な工程だけで使い、休憩のたびに外して体を冷やす。
- 4停電用の電源は「扇風機を何時間回せるか」で選ぶ。30Wの扇風機なら、864Whの機種で計算上20時間を超える。
- 5いちばん効くのは片付けそのものを減らすこと。台風前に入口を止めておけば、炎天下の泥出しが短く済む。
- 6発電機を屋内や車内で使うのは厳禁。一酸化炭素中毒の死亡事故が起きている。
1なぜ台風の「あと」に熱中症の危険が高まるのか
台風と熱中症と聞くと、避難所や停電した部屋を思い浮かべる人が多いはず。実際には、片付けを始める翌日以降のほうが危険な条件がそろいます。国も2026年4月の周知文で、災害時は生活環境や作業内容しだいで被災者やボランティアの熱中症の危険が高まること、停電で冷房器具が使えない状況ではさらに注意が要ることを示しました。
1台風一過の暑さ
台風が抜けると晴れて気温が上がりやすい。2019年の房総半島台風では、被災地の病院の広報誌が、去った後の厳しい暑さの中でエアコンも冷蔵庫も使えなかった様子を伝えています。
2停電と断水
同じ台風で千葉県では最大64万1,000軒が停電、13万3,474戸が断水しました。冷房が止まり、体を冷やす水も手に入りにくくなります。
3重い片付け作業
水を吸った家財は重く、泥出しは前かがみの連続。粉じんよけのマスクやゴム長が体の熱を逃がしにくくします。鳥取県も大雨後の復旧を重労働と位置づけ、注意を促しています。
3つが同時にやって来るのが、夏から初秋にかけての台風の特徴。どれか1つを崩せれば、危険はぐっと下がります。次の章からは、崩しやすい順に対策を見ていきましょう。
2片付けの工程別・暑さリスク早見表
片付けは一続きの作業に見えて、工程によって体にかかる負担がまるで違います。どこで休憩を厚くし、どこで人を増やすかを決めるために、工程ごとに整理しました。
| 工程 | きつくなる理由 | 対策 | 役立つグッズ |
|---|---|---|---|
| 家財の運び出し | 水を吸った畳や家具は重く、屋外との往復で日差しを浴び続ける | 2人1組で運び、置き場に日陰をつくっておく | |
| 床・土間の泥出し | 前かがみが続き、粉じんよけのマスクで息がこもる | 泥水はブラシで寄せてから一度に出し、往復を減らす | |
| 床下の泥かき | 狭くて風が通らず、熱と湿気が抜けない | 交代制で短く区切る。入る前と出た後に体調を確かめる | |
| 土のうの撤去 | 1袋18kg前後の重さを何十回も持ち上げる | 朝夕に回し、重い物は台車や重機に任せる | |
| 汚水の残る場所 | 防水装備で汗が蒸発せず、体温が下がりにくい | ウェーダーは必要な範囲だけ。休憩ごとに脱ぐ | |
| 屋根の応急処置 | 高所・直射日光・照り返しが重なり、転落の危険もある | 自分で上がらず、専門業者に頼む | — |
土のうの重さは、京都大学防災研究所の実験で使われた1袋18.0kgを目安にしています。
防水・不透湿の装備は「暑さ」を上乗せする
職場の熱中症対策では、着ている服に応じて暑さ指数(WBGT)に補正値を足して評価します。厚生労働省の資料によると、ふつうの作業服は0、フードなしの単層の不透湿つなぎ服は+10、フードつきなら+11。汗が蒸発しない服ほど、同じ気温でも体の熱は逃げません。
| 衣服 | 補正値(℃-WBGT) |
|---|---|
| 作業服 | 0 |
| 織物の衣服を二重に着用 | +3 |
| つなぎ服の上に長袖ロング丈の不透湿性エプロン | +4 |
| フードなしの単層の不透湿つなぎ服 | +10 |
| フードつきの単層の不透湿つなぎ服 | +11 |
出典:厚生労働省「職場における熱中症予防情報」掲載の解説資料(労働安全衛生総合研究所)
ウェーダーや雨具は、この表のつなぎ服とまったく同じではありません。それでも、ゴムやビニールのように汗を通さない素材で体を覆う点は共通。測った暑さ指数より、実際の体の負担は重いと考えて、休憩を前倒しにするのが安全側の判断です。
3片付けを減らすのが一番の熱中症対策:台風前に入口を止める
浸水した建物の泥出しは、炎天下で何日も続くことがあります。言い換えれば、入口で水を止められれば、その日数ぶん暑さにさらされる時間を減らせる。熱中症対策として止水を考えると、道具選びの基準は「運ぶ重さ」と「作業時間」になります。
幅2m・高さ約30cmを止めるときの「運ぶ重さ」
| 方法 | 必要数の目安 | 運ぶ重さの合計 | 作業の中身 |
|---|---|---|---|
| 土のう(1袋約18kg) | 1段目5袋・2段目4袋・3段目3袋=12袋 | 約216kg | 土を掘る・詰める・運ぶ・積む |
| 3個(1個で幅980mm) | 約18.6kg | 2人で並べる | |
| 3枚(本体幅705mm) | 約13.2kg | つないで置く |
必要数は本体幅で割った概算で、連結時の有効幅や壁際の処理で変わります。重さはメーカー公表値(BW52:6.2kg/個、アイリス ストレート:4.4kg/枚)から計算。
土のうと止水板では、運ぶ重さに10倍以上の差が出る計算です。京都大学防災研究所の実験でも、土のうは同じ高さを積むのに樹脂製止水板の約11倍の時間がかかりました。前日の準備も、暑い中の力仕事であることに変わりはありません。軽い道具で短く終わらせる意味は大きいのです。
GC-select運ぶ重さを最小限にしたい大開口向け
ボックスウォール BW52 止水板1個6.2kgと、土のう1袋(約18kg)の3分の1ほど。暑い日の前日準備でも、運ぶ量を大きく減らせる箱型の止水板。
角・壁際の処理や、別タイプの止水板
土を運ばない土のうで、前日の重労働を減らす
吸水タイプの土のうは水に浸けて膨らませるため、土を掘って袋に詰め、運ぶ工程がありません。日本建設機械施工協会の解説記事によれば、普通の土のうは1袋づくりに2〜3分、吸水タイプは水に約3分浸ければ膨らみます。炎天下で袋づくりを延々と続けずに済むのが利点。ただし膨らんだ後は普通の土のうに近い重さになる製品もあるため、膨らませる場所は積む位置のすぐそばにしてください。
普通の土のう袋・大型土のう
吸水土のうと海水
水ピタN型は「真水用」、土No袋は「海水では使用できない」と表記されています。高潮が心配な沿岸部では、止水板と普通の土のうを基本に組み立ててください。
4停電中の暑さをしのぐ電源計画:扇風機は何時間回せるか
台風の停電は、浸水しなかった建物でも起こります。国のリーフレットは、エアコンが使えないときは風通しをよくし、濡らしたタオルを肌に当ててあおぐよう勧めています。風を送る扇風機は、ポータブル電源でも長時間動かせる、数少ない冷却の手段です。
使える時間の目安
使える時間(h)≒ 容量(Wh)× 0.8 ÷ 消費電力(W)
0.8は変換ロスなどを見込んだ編集部の目安。扇風機30W・スポットクーラー600Wは仮の値で、実際は各機器の表示を確認してください。
| 機種 | 容量 | 扇風機1台(30W) | 扇風機2台+スマホ充電(計70W) | スポットクーラー(600W) |
|---|---|---|---|---|
| 230.4Wh | 約6時間 | 約2.6時間 | 定格300Wのため不可 | |
| 864Wh | 約23時間 | 約9.9時間 | 約1.2時間 | |
| 1,843Wh | 約49時間 | 約21時間 | 約2.5時間 | |
| 2,304Wh | 約61時間 | 約26時間 | 約3.1時間 | |
| 1kWh級 | 約28時間 | 約12時間 | 約1.4時間 | |
| 2kWh級 | 約55時間 | 約24時間 | 約2.8時間 | |
| 2,150Wh(増設) | +約57時間 | +約25時間 | 本体の定格による | |
| 806Wh(増設) | +約21時間 | +約9時間 | 本体の定格による |
容量はメーカー・販売店の公表値。タメルラボは同シリーズN型の公表値(TL-1000N:1,036Wh、TL-2000N:2,072Wh)を参考に試算しています。拡張バッテリーは、扇風機30Wで延びる時間の目安です。
試算すると、扇風機を夜通し回すなら864Wh級以上、スポットクーラーを数時間でも動かしたいなら2kWh級が目安になります。冷房の代わりにはなりません。それでも休憩所や寝る部屋に風があるだけで、体の熱は逃げやすくなります。
現場のコツ停電の前にやっておく3つのこと
・ポータブル電源とモバイルバッテリーを満充電にする
・水を入れたペットボトルを凍らせておく(飲み物にも、体を冷やすのにも使える)
・浴槽やポリタンクに水をためておく(停電で断水することがある)
後ろ2つは、日本救急医学会監修の国のリーフレット「エアコンが使用できないときの熱中症対策」に沿った内容です。
5片付けの日の装備:足元・泥水・日陰の休憩所
泥やガラス片、釘が混じった床を歩くには、足元の保護が欠かせません。一方で、保護具はどれも熱をため込む性質があります。工程に合わせて着けたり外したりする前提で、そろえておきましょう。
長靴とウェーダーで「避難」はしない
札幌市の防災ガイドは、水の中を歩いて逃げる場面での長靴を禁止しています。入り込んだ水で重くなり、足が前に出なくなるからです。片付け用の装備と、逃げるときの靴は分けて考えてください。ウェーダーで流れのある水や深い水に入るのも同じく危険です。
マスクは外さず、休憩を増やす
乾いた泥は細かい粉じんになります。いわき市は、暑くても鼻と口を覆うマスクを正しく着けるよう呼びかけています。息苦しさは休憩の回数で調整するのが筋です。
ブルーシートで「日陰の休憩所」をつくる
国のリーフレットは、片付けの休憩に日陰などの涼しい場所を確保するよう求めています。停電で建物の中も暑いときは、屋外に日陰をつくるのが早道。シートは屋根の部分だけに張り、四方は開けて風を通すのがコツです。周りを囲うと熱がこもり、かえって暑くなります。
| 製品 | 規格 | 休憩所・片付けでの使い方 |
|---|---|---|
| 10m×10m・#3000・2枚 | 日除けの屋根に。厚手なので数日張ったままでも傷みにくい | |
| 10m×10m・#2000・2枚入り | 屋外に出した家財をいったん覆うカバーに | |
| 1800mm×100m・#3000 | 休憩所の広さに合わせて切る。運び出し先の地面の敷物にも | |
| 900mm×100m・#3000 | 玄関から外への通路養生に | |
| SSサイズ | 用途と寸法は商品ページで確認を |
現場のコツ休憩所に置いておくもの
日除けのシート、扇風機とポータブル電源、塩分を含む飲み物、凍らせたペットボトル、濡らしたタオル、座れる椅子。体を冷やす道具は「首・脇の下・足のつけ根」に当てられる形のものが使いやすい。
6片付け当日の段取り:暑い時間を避け、2時間を待たずに休む
当日の段取りで決めておきたいのは「いつ作業し、いつ休むか」。国の災害時熱中症予防リーフレットは、作業前の体調確認、2人以上での作業、一定時間ごとの休憩と水分・塩分の補給、暑い時間帯を避けることを挙げています。
前日の夜
作業の割り振りを決め、飲み物と塩分、凍らせたペットボトルを用意。ポータブル電源は満充電にしておく。
早朝・作業前
全員の体調を確認。睡眠不足や前日の飲酒、朝食抜きは発症に影響するとされるため、該当する人は軽い作業に回す。
午前の涼しいうち
重い家財の運び出しや泥出しなど、負担の大きい工程をここに集める。休憩所の日除けは作業より先に張る。
日中の最も暑い時間帯
作業を止めるか、日陰での軽い仕分けだけにする。何時が暑さのピークかは、地域の暑さ指数の予報で確認する。
夕方
残りの片付けと翌日の準備。足元が見えにくくなる前に切り上げる。
千葉労働局のまとめでは、職場の熱中症は作業を始めて2時間ほどたったころに多く起きていました。2時間を待たずに休憩を挟む段取りにしておくと安心です。暑さ指数が高い日ほど、作業の区切りを短くしてください。
暑さ指数と熱中症警戒アラートを確かめる
暑さ指数(WBGT)は、気温に加えて湿度や日差しの強さを反映した指標です。環境省の熱中症予防情報サイトで、地点ごとの予報を見られます。2026年度の熱中症警戒アラートと熱中症特別警戒アラートの運用期間は4月22日から10月21日まで。秋の台風のあとも、発表があり得る期間に入っています。
7会社として片付けるとき:2025年6月施行の熱中症対策義務
事業所の復旧作業に従業員をあたらせる場合、それは業務です。2025年6月施行の改正労働安全衛生規則によって、熱中症のおそれがある作業では、事業者に報告体制の整備・対応手順の作成・関係者への周知が義務づけられました。
対象になる作業かの目安(両方に当てはまれば対象)
- 暑さ指数(WBGT)28以上、または気温31℃以上の環境での作業
- 連続1時間以上、または1日4時間を超えて行う見込みの作業
| 求められること | 片付け作業での具体例 |
|---|---|
| 報告体制の整備 | 「体調が悪い」「様子のおかしい人がいる」を誰に伝えるかを決め、連絡先を休憩所に貼る |
| 対応手順の作成 | 作業を止める→涼しい場所で体を冷やす→119番や医療機関へ、の流れを紙1枚にまとめる |
| 関係者への周知 | 朝礼で手順を読み合わせ、応援に来た協力会社やボランティアにも同じ内容を伝える |
熱中症特別警戒アラートが出た日について、国は会社やイベントの管理者に、対策が徹底できていなければ作業の中止・延期・変更を判断するよう求めています(2026年4月の事務連絡)。休憩所の日陰と送風の電源は、この判断の前提になる設備です。
8停電が長引くとき:涼しい場所へ移る判断と、持ち出す物
停電が長引きそうなとき、国は特に高齢者・こども・障害のある人について、冷房の動いている避難所への避難も検討するよう呼びかけています。市町村が指定する「クーリングシェルター」は、2025年10月末時点で全国の7割以上の市町村、計2万3千か所以上。自宅や事業所の近くにある施設を、台風シーズンの前に調べておくと動きやすくなります。
車の中は短時間で温度が上がるため、避難先にするのは可能な限り避けるよう国のリーフレットも注意しています。やむを得ない場合も、エンジンをかけたまま眠らないでください。
移動するときに持ち出す物
移動中に冠水した道や水たまりを通ることを考えると、持ち出し品は防水のバッグに入れておくのが安心。会社に残る人がいる場合は、人数分の防災セットも用意します。
トイレを気にして水分を控えない
停電で断水すると、水洗トイレが使えなくなることがあります。トイレの回数を減らそうと飲む量を控えるのは、暑い時期には危険な選択です。簡易トイレを用意しておけば、水分を我慢せずに済みます。
簡易トイレの一覧を見る断水に備えて人数分を(GC-select)関連記事災害用トイレの選び方と備蓄目安非常用トイレを選ぶときのポイントを別記事で紹介周囲が冠水して建物に取り残されたら
救助を待つあいだは、日差しを避けられる上の階で、水を少しずつ飲みながら待ちます。助けを求めるのは119番へ。ゴムボートなどで自力で移動しようとするのは、流れのある水では非常に危険です。水辺で作業する人は救命胴衣を着け、暑くても外さないこと。そのぶん休憩を増やして調整します。
GC-selectボート類はもともと水上レジャー用品です。使うとしても静かな水面での物資運搬の補助にとどめ、人の救助は消防に任せてください。
9倒れる前に気づく:熱中症のサインと応急処置
応急処置の基本は3つ。涼しい場所へ移して服をゆるめ、体を冷やす。氷のうや冷えたペットボトルがあれば首・脇の下・足のつけ根に当てる。自分で飲めるなら、塩分を含む飲み物を少しずつ。倒れたときの様子を知っている人が付き添い、救急隊に伝えることも国のリーフレットは求めています。
停電中は、通報の手段そのものが失われることも。2019年の房総半島台風では、長期停電で携帯電話の基地局が止まり、119番に通報できない地域が出たと千葉市が報告しています。スマートフォンの充電用に、小型のポータブル電源をひとつ確保しておくと安心です。
関連記事熱中症で最初にすること応急処置の流れを別の記事でまとめていますQよくある質問
Q1台風が過ぎた翌日のほうが熱中症に注意が必要なのはなぜですか?
A台風一過で気温が上がりやすいうえ、停電でエアコンが止まり、断水が重なることもあるためです。そこへ重い片付け作業が加わります。2019年の房総半島台風では千葉県で最大64万1,000軒が停電し、厳しい暑さの中で冷房も冷蔵庫も使えない状況が続きました。
Q2片付けで長靴やウェーダーを履くと暑くてつらいです。脱いでもいいですか?
A釘やガラス片、汚水のある場所では足を守るほうを優先してください。そのうえでウェーダーは必要な工程だけに絞り、休憩のたびに脱いで足元を乾かすと負担が軽くなります。汗を通さない装備は、測った暑さ指数より体感が厳しいと考えて休憩を早めに取りましょう。
Q3ポータブル電源で扇風機は何時間使えますか?
A「容量(Wh)×0.8÷消費電力(W)」で目安が出ます。30Wの扇風機なら、864WhのAC70Pで約23時間、2,304WhのAC200PLで約61時間の計算。実際の消費電力は扇風機本体の表示で確かめてください。
Q4停電中に発電機を室内や車の中で使ってもいいですか?
A使ってはいけません。排ガスに含まれる一酸化炭素で中毒になり、死亡事故も起きています。屋外でも車内やテントの中は危険です。屋内で電気が必要なら、排ガスの出ないポータブル電源を使いましょう。
Q5会社の復旧作業も、熱中症対策の義務の対象になりますか?
A暑さ指数28以上または気温31℃以上の環境で、連続1時間以上か1日4時間を超えて行う作業なら対象の目安です。2025年6月施行の改正労働安全衛生規則により、報告体制の整備、対応手順の作成、関係者への周知が事業者に求められています。
Q6熱中症警戒アラートは10月も発表されますか?
A2026年度の熱中症警戒アラートと熱中症特別警戒アラートは、4月22日から10月21日までが運用期間です。秋の台風のあとでも、暑さ指数が高ければ発表の対象になり得ます。アラートの有無にかかわらず、作業前には暑さ指数の予報を確認してください。
まとめ:台風のあとの熱中症を防ぐ5つの準備
- 1台風前の涼しい時間に、軽い止水の道具で入口を止め、片付けそのものを減らす
- 2片付けは朝夕に寄せ、2人以上で、2時間を待たずに休憩を挟む
- 3防水装備は必要な工程だけ。日陰の休憩所と送風の電源を先につくる
- 4停電に備えて、扇風機を何時間回せるかで電源を選び、発電機は屋内・車内で使わない
- 5会社の復旧作業では、報告体制・対応手順・周知の3点を朝礼の前に整えておく
用途から選ぶ:GC-selectの一覧ページ
この記事の扱いについて
記事の内容は、公的機関の資料とメーカー・販売店の公表情報(2026年10月時点)をもとにした一般的な情報です。紹介しているグッズは熱中症を防ぐための補助であり、休憩・水分と塩分の補給・涼しい場所への移動に代わるものではありません。体調に不安がある場合は医療機関に相談し、緊急時は119番へ通報してください。価格・在庫・仕様は各商品ページで確認してください。
参考にした公的資料
- ・環境省ほか「今夏の災害発生時における熱中症対策について(周知依頼)」令和8年4月1日(災害時の熱中症予防リーフレット等を含む)
- ・環境省・内閣府・消防庁・厚生労働省「災害時の熱中症予防〜避難生活・片付け作業時の注意点〜」
- ・厚生労働省「職場における熱中症予防情報」(WBGT衣服補正値の解説資料)
- ・千葉労働局「熱中症発症状況」(作業開始後の発症時間帯)
- ・千葉県「令和元年房総半島台風」被害状況
- ・成田赤十字病院 広報誌 臨時号(2019年10月)
- ・NITE(製品評価技術基盤機構)携帯発電機の一酸化炭素中毒事故への注意喚起
- ・経済産業省 中部経済産業局 発表資料(発電機搭載車両での一酸化炭素中毒事故)
- ・いわき市「災害の片付け作業をする皆さんへ」
- ・鳥取県「大雨被害を受けた地域での熱中症対策」
- ・東京都 都市整備局『止水板設置事例集』2026年7月版
- ・京都大学防災研究所年報 第59号B(土のう・止水板の設置時間)
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